移りゆく季節に光をあてて、
「そうめんのある日常」をお届けする
小さな情報メディアです。
「そうめん」という懐の深い食材が、
あわただしい現代社会の
日常に寄り添って、
良き相棒となってゆきますように。

暦の上ではまもなく春。日々の寒さはさほど変わらないのに、ふとした瞬間の、その光や風に小さな小さな春を感じては「さすが立春だね」などと言いたくなるのは、向かう季節が、春だからだろう。生命の季節、希望の季節。木蓮の冬芽も、梅の蕾も日に日に大きくなりながら、その時を待ち侘びている。そしてその木々の様子は、まるで十二月のアドベントカレンダーのように、私たちに春本番までの時間を伝え続けてくれている。
この時期は、我が家は、柑橘類が最盛期を迎える。家族全員が大好きなので、私にとっては来る日も来る日も、いくつもの大玉を剥き続ける日々だ。スーパーの棚も一面オレンジ色に染まり、品種も年々増えていく。この景色を見るたびに、とても日本らしいなと思う。こんなに柑橘類の種類が豊富なスーパーマーケットを、私は他に国で見たことがない。新しい掛け合わせが無限に試されては、消費者に望まれる品種が生まれているのだろうか。我が家では、愛媛県の柑橘農家の友人に、詰め合わせを送ってもらうのが通例だ。箱を開けた時、色も大きさも少しずつ違う黄色とオレンジ色のグラデーションの世界が、ワッと目に入る時の高揚感が最高だ。家族それぞれにお気に入りの品種があるのだが、結局どれも美味しくて、「今年はこれが美味しいね」「あれ?これってこんなだっけ」というようなことを言い合いながらたくさん頬張る。
決して毎年同じようには実らないその年の柑橘を、同様に決していつも同じコンディションでない私たちが、いろんなことに思いを馳せながら大切にいただく。その年、その時にしかない味わいを楽しむということは、とても豊かな経験だと思う。そんなふうに人間も自然も揺らぐということを受け止めながら、季節の食材を、そして日々の生活も楽しめたらいいなと願う。
ふしめん柚子焼売
端材のふしめんを生かした、包まない焼売
材料(約12個分)
ふしめん(なければそうめんを4等分に折って代用する)
50g
豚ミンチ
250g
玉ねぎ(1cm角)
50g
片栗粉
小さじ2
柚子皮
適量
和辛子
適量
[A]
ごま油
小さじ2
塩
小さじ1/2
胡椒
少々
オイスターソース
小さじ2
砂糖
小さじ2
酒
小さじ2
しょうがの絞り汁
1片分
柚子だれ
小さじ2
柚子果汁
1個分
醤油
大さじ2
作り方

「そうめん手帖」とは
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